出典:人民網日本語版 2025-03-21
習近平総書記は今月17日午後、貴州省黔東南苗(ミャオ)族侗(トン)族自治州黎平県にある侗族の集落・肇興侗寨を訪問し、現地農村の全面的振興推進などの状況を視察した。
北宋時代に建設された肇興侗寨は、中国最大の侗族の集落の一つで、「侗郷第一寨」と称されている。1000年以上の間、侗族の人々は代々そこで暮らし、伝統を受け継ぎ続けている。
春も半ばに肇興侗寨を訪れると、伝統的な高床式建築「吊脚楼」がずらりと建ち並び、木造の伝統的な建物「鼓楼」が高くそびえたっていた。
中国には勤勉であれば、春は早くやって来るという言葉があるが、侗族の人々の間では、四季を通じて、農業を営む伝統が受け継がれ続けている。肇興侗寨の村民は、もち米「香禾糯」を栽培するという伝統を守り続けており、新年や祝祭日を迎えるたびに、5色に蒸したモチ米「五彩糯米飯」や、モチモチした口当たりの甘い米粉で作った餅菓子「糍粑」を作っているほか、それらが次第に増収をもたらす特色ある産業になっている。
肇興侗寨では、赤ちゃんをおんぶしながら、「吊脚楼」やガジュマルの木の下で、刺繍する侗族の女性を目にすることができる。刺繍やろうけつ染めといった、1千年以上の歴史を誇る伝統技術が、村民が地元で収入を得ることができる産業となっている。
今では、肇興侗寨の伝統工芸企業は60社以上に達している。おしゃれで実用的な侗族の工芸品は中国全土で人気の商品となっているほか、世界に向けて輸出されるようになっている。
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